Leaving the country of falling-about the fact that he was the 4th granting surgeon in the world-

Chapter 310: 310 Episode 309: Forget the fever if you pass the throat


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幹部会議が終わったので、野営地にいるメンバーへ出陣を知らせるため、外へと向かう。

途中、捕虜が収容されている区画を通ると……ナザールの王族が、車輪に括り付けられ晒されていた。

全員四肢を砕かれ、見えやすい位置に裸で縛り付けられている。

ザイザの時と同じ、捕虜のガス抜き要員だな。

「貴様らのせいで、俺の屋敷が!」

「夫と息子を返して!! アンタ達が負けたせいで、2人とも殺されたのよ!」

「お前らのせいで、俺はこの先一生奴隷なんだぞ!」

「死ね! ゴミ共、今すぐ処刑されろ!!」

そのまま放置すると殺されてしまうので、頑丈な柵で覆われてはいるが……ナザール国民の罵倒熱は冷めやらず、多くの捕虜が詰めかけている。

「ザイザの逃亡と貴族派のやらかしで、選別の予定が大幅に狂ってしまったので……」

案内役の貴族が、苦笑いで事情を説明してくれた。

「捕虜をこのまま放っておくと、暴動を起こされかねないので、ヘイト管理に利用しているのですよ」

「好感度が低く、立場が弱い者を用意すれば、大衆の目は自然とそちらへ向くからな。あまり好きにはなれんが……」

この先奴隷や下働きとして生きていく彼らを、気の毒には思うけど……不満があるなら、早いうちに逃げておけば良かったのだ。

自らの選択ミスを棚に上げ、拘束された人間を責める様は、見ていて気分の良いものではない。

「人を呪わば穴二つ。立場を弁えず調子に乗っていると、そのうち自分に返ってくるぞ」

子供や老人、妊婦等……逃げたくても逃げられなかった方や、善良な民と判断された方は、役人との面談後それなりの待遇を保証される。

だけど罵倒している民衆たちは、もれなく鉱山奴隷行きだろう。

今も影から担当者が顔を覗かせ、こっそり素行調査しているからね。

「ジンク! 卑しい庶子めっ! 其方のせいで……殺す、呪い殺してやる!!」

その場から立ち去る前に、聞き覚えのある声が僕の耳へ届いた。

「あの位置からじゃ、ハッキリとは見えないはずなんだけど……女の勘って怖いよな」

罵声が聞こえた方向には、素っ裸で車輪に縛り付けられた元ロサルタ王妃が。

「私をこの様な目に遭わせて、ただで済むと思うなよ! レイスになって、其方が狂死するまで取り付いてやるわ!」

彼女の馬鹿デカイ声で、僕の存在に気づいた捕虜たちが、逃げるように距離をとる。

余計なことしやがって、一般人に怖がられたじゃないか!

「捕まえたときに躾けたはずなんだけど、自分に都合が悪い事だから忘れちゃったのかな? アンタ、頭の容量少ないもんね」

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元王妃に釣られて僕を罵倒する、他の王族たちにも、再度灸を据える必要があるな。

「皆さん、随分とスリムになったようで。ダイエットが成功して良かったですね!」

一度クオール軍に引き渡した以上、彼らの許可がないと手は出せないので、まずは軽い嫌味から。

「でも、まだまだ肥えていらっしゃる。このままでは、処刑を担当する役人が迷惑します。もう少し食事を減らしましょう!」

「何を言うかっ! 余は僅かな水と黒パンしか、与えられていないのだぞ!?」

汚物まみれのナザール国王が、ギョッとした表情で驚愕の声をあげた。

エスターがカビを食わせたせいか、舌と喉にカビが生えているな。

「黒パンなんて贅沢な。アンタの飯なぞ、豚の飼料で充分でしょう。まだまだ、余分な脂肪が残っているようですし」

「ふふっ。後ほど、責任者に進言しておきます」

隣で聞いていた貴族が吹き出し、新メニューのメモを取り出した。

「痩せている女性には、ゴブリン肉の切り落としがいいかと。キーキー叫びすぎて、体力の消耗も激しいでしょうから」

せっかくなので、メニューのアイデアを出してあげると、再びヒステリックな声が。

「これ以上私を愚弄する気か。おのれ……妾腹の弟共々、地獄へ落ちろ! ヒィッ……!?」

不意にエスターのことを悪く言われ、つい加減無しの殺気を叩きつけてしまった。

貴族派による足の引っ張り合いと、見苦しい光景にイライラしてたのもある。

「うわぁ、臭っ……。仮にも王族なんだから、人前での排泄は控えた方がいいですよ。品性を疑うなぁ」

やっちゃったものは仕方ないので、ニッコリ笑顔で罵倒しその場を離れた。

長いこと奴らの近くに居座ると、服に悪臭が移っちゃうからね。

野営地へ戻り、模擬戦中のメンバーへ出陣を伝えると、皆ノリノリでOKしてくれた。

「よしっ! 大活躍して、騎士団のエリートコースに乗るぞ!」

「既に手柄は足りているから、無茶する必要がありませんが……安全な範囲で首級をあげ、報奨金をいただきます!」

「大衆派の新貴族に恩を売って、領地経営をやり易くするチャンスだね!」

まだまだ手柄を欲しているクリス、ルイ、ロイは、とりわけ嬉しそう。

「今回の掃討戦は、ここにいる皆とギルベルトでチームを組む」

王家直属軍に匿われている間に、馬へ乗れるようになったギルベルトも、僕預かりで掃討戦へ参加する。

彼の将来を考えると、今のうちに武功を立てさせてあげたいし……王都にいると、逆恨みで暗殺される恐れもあるから、連れ出すことにしたのだ。

「皆の命は最優先。その上で実りある戦いにしようね」

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