「……封印か……」
イリスが目を細めて言った。
「ああ。神が封印したんだよね?それってもしかして、ルキフェル?」
「そうだ。封印をしたのは、ルキフェルだ」
ガイウスは、やっぱりなという表情となった。
「だろうね。でもさ、イリスも神ならその封印解けるんじゃない?」
するとイリスが難しい顔となった。
「……さてな……」
「無理なの?ルキフェルにしか解けないと?」
「わからん。やってみなければな」
するとガイウスが喜色満面となった。
「おお!じゃあやってみようよ」
だがイリスは浮かない顔であった。
その顔を見て、ガイウスが小首を傾げた。
「うん?どうしたの?やってみればわかることなんだから、とりあえずやってみようよ」
だがイリスが首を横に振った。
「そういうことではない」
「じゃあなに?」
「わたくしは悪魔たちと手を組む気などない」
ガイウスは両手を広げて呆れた顔をした。
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「なんでよ?ルキフェル倒したいんじゃないの?だったらそれくらいしか方法ないじゃん」
だがイリスは不愉快そうに顔を歪めるのだった。
ガイウスは疲れた顔をしてさらに言った。
「ねえ、何があったかしらないけどさ、ルキフェルよりも悪魔たちの方が嫌なわけ?」
するとイリスが嫌そうに一言だけ言った。
「どちらも嫌だ」
「わがままな……いや、どっちかって言ったらどっちと手を組むよ?」
「どちらとも組まん」
ガイウスは頬を引き攣らせた。
「……いや、ただの駄々っ子じゃん……あのさあ、どっちかって言われたら、どっちか言いなよ」
「嫌だと言うておる」
「……あのさあ、何でそんなに悪魔たちを嫌うんだよ?それを教えてよ」
だがイリスはそっぽを向いてガイウスを無視した。
ガイウスはさらに頬を引き攣らせるも、ここでくじけては先へ進めないと思い、なんとか気持ちを落ち着かせて改めて問いかけた。
「……頼むよ。教えてよ。何でそんなに嫌いなんだ?」
するとイリスがちらとガイウスを見た。
「……神と悪魔が仲良いわけはあるまい」
「いや、別に仲良くったっていいじゃん。そもそも神は一番偉いんだろ?だったら別に好きにしたらいいじゃん。なんでそんな決まり事に神が従ってんのよ」
するとイリスがいぶかしそうに眉をひそめた。
「……それもそうだな……」
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