するとバングが何事かを思い起こすような顔をして言った。
「先程のお前の話だと、ゼルドスはお前の死に関しても調べていたってことじゃないか?」
「……ああ、たぶんな」
「ならばいきなりぶっ飛ばすっていうのはどうかな?まずはもう一人の敵の情報を得てからの方が良くはないか?」
だがガイウスは不満気な表情のままであった。
「……まず先に情報を、ゼルドスの奴に聞いてからぶっ飛ばせってことか?なんかやだな、やり口が」
するとバングがまたも苦笑した。
「いきなり問答無用でぶっ飛ばすっていうのも、中々にひどいやり口だと思うぞ?」
「そんなことはない。やられたらやり返せだ」
「そうか。まあ俺には関係ない話しだ」
「そういうことだ。とにかく俺はあいつをぶっ飛ばす!俺を殺そうとした奴のことは、とりあえず後回しだ」
「そうか。なら好きにするといい」
するとここでガイウスが、何事かを思い出したように言った。
「そういえばあんたのことについて聞いてなかったな?」
バングは予想外とばかりに少し驚いた表情を見せた。
「俺か?」
ガイウスは当然だろとばかりに言った。
「そうだよ。他にこの部屋には誰もいないからな。もちろんあんたのことさ」
「俺について何を知りたいんだ?」
するとガイウスが、天井を見上げて考えだした。
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「う〜ん、そうだなあ〜まずはあんたの部署とかかな?」
「俺の部署なら警護課さ」
「な〜るほど、それもそうか。総監室で寝ていた俺をに、対処しようと現れたわけだもんな」
「そういうことだ」
「ということはあんた、かなり強いな?」
するとバングが軽く微笑んだ。
「まあな」
ガイウスはうれしそうに手を叩いた。
「ほっほ〜、自信たっぷりって感じだな?」
バングは笑みを浮かべたまま答えた。
「そうだな」
ガイウスはさらにうれしそうに言った。
「いいねえ〜、自信を持つってのはいいことだもんな。で、どうなんだ?実戦経験も豊富なのか?」
「ああ、多いな」
するとガイウスが納得顔で言った。
「そんな感じだな。立っても座っても隙がない感じだし。どうやらかなり鍛えているね?」
「日々鍛錬は怠っていないはずだ」
「もしかして、この建物の中で最強とか?」
バングは苦笑した。
「さあな。全員の素性を知っているという訳ではないからな」
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